ものぐさの私が料理の楽しさに目覚めた話

最近料理をすることの楽しみを知って、台所に立つことが楽しくなりました。
一人暮らしが長いので、節約のために自炊はしていたのですが、あまり食べ物に興味のない私は、自己流の適当な料理ばかり作っていました。
美味しい料理は好きですが、グルメを趣味にするほどこだわりもありませんでした。
ましてや家で自分一人で食べる料理など、「まずくなくて、栄養が取れたらいい」くらいの考えで、友達や彼氏を家に呼ぶことはあっても、手料理を振舞うことはなかったので、それに対して特に疑問も持っていませんでした。

ですが、あることをきっかけに料理の楽しさに目覚めました。
3ヶ月前にとある国に海外旅行に行って、そこで出来た現地の友達と、そのご家族にとても親切にしてもらったことが始まりです。
何かお礼をしたかったのですが、お金を受け取ってもらえなかったので、「日本に遊びに来る時はお礼をしたいので必ず連絡してください」と伝えて帰国しました。
先日、その友達から、秋に兄弟を連れて日本に遊びに行く、との連絡がありました。
知り合ったばかりの外国人にとても親切にしてくれた友達を喜ばせるために観光案内の他にできることはないだろうか、と考えた結果の一つが料理でした。
以前日本の食べ物について話した時、「日本のスシを食べてみたい」と言っていたので、お寿司屋さんには連れて行くつもりでしたが、毎日外食ばかりだと高くついてしまいます。ましてや最近は訪日する観光客が多くて、ホテル代が高騰しているので、旅行費を節約できて、おもてなしもできる料理は、喜んでもらえるのでないか、と考え、生まれて初めて料理の本を購入しました。

購入した初心者向けの料理の本を見て、休日にレシピ通りに親子丼とお吸い物を作ってみました。要領が悪いのでとても時間がかかってしまいましたが、仕事やプライベートで抱えるストレスを忘れて、料理に没頭することができ、出来上がった時はとても気分がすっきりしていました。
そうして苦心して作った料理はなかなかの出来栄えで、友達がこれを食べてくれることを想像すると、とても楽しみになりました。それ以降、料理のレパートリーを増やすことが休日の楽しみになりました。

何事もめんどくさがらずに挑戦してみると、新たな価値を知ることができると実感した出来事でした。